⚠️ ご利用前にお読みください
本記事は現在お元気な高齢者の方を対象とした、一般的な健康維持・ストレッチのヒントです。医療・リハビリの指示ではありません。
すでに膝に痛みがある方、変形性膝関節症の診断を受けている方、膝が腫れている・熱感がある方、人工関節手術後の方は、自己判断でストレッチを始めず、必ず整形外科を受診のうえで運動内容を確認してください。ストレッチ中に痛みを感じたら、すぐに中止してください。

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「膝が硬くなってきて動かしにくい」「外に出る機会が減って運動不足が気になる」——そんな高齢者やご家族の声は少なくありません。
本記事では、自宅で安心してできる 膝の運動 をご紹介します。床に座ったまま行えるシンプルなストレッチなので、特別な器具も必要ありません。
また、無理なくゆっくりと歩ける器具もご紹介します。
日常に取り入れやすく、運動不足解消のきっかけになれば幸いです。
高齢者におすすめの膝の運動とは
毎日の生活動作に組み込むことが大切
膝の運動は「特別な時間を作る」より、生活の一部に取り入れることができれば続けやすいと思います。高齢者にとって長時間の運動は負担になりやすいので、習慣化できれば無意識に継続できるかもしれません。
母がよくやっているのはテレビを見ながら足首を数回回したり、朝起きて椅子に腰かけた時に膝を軽く伸ばすなど、自然に習慣化しています。
足首を動かす運動は膝周りの血流や関節の動きをサポートする効果が期待できますし、椅子に座って膝を軽く伸ばす動きは、太もも前面(大腿四頭筋)を使うことで膝にも良い効果が期待できそうです。
膝の運動は「生活の流れに合わせて無理なく」取り入れることができれば、自然と運動不足解消につながりやすくなります。
もっと手軽にできる「座ったままの運動」はこちらでも紹介しています。
👉 【座ったままでできる高齢者向けの簡単運動】
次に簡単な膝の運動をご紹介します。
膝の動きを滑らかにするストレッチ方法
足首を動かして膝をサポート
① 脚を、膝に負担がない程度に前に伸ばして座ります。
② 足首を体から遠くに伸ばして5秒間キープ。
③ 次に、足首を体の方に近づけて5秒間キープ。
④ ②③を片足づつ交互に15~20回繰り返します。

👉 足首を動かすことで血流の促進が期待でき、膝の動きが滑らかになることが感じられる方もいます。
膝を曲げる筋肉を滑らかにするストレッチ
片脚を伸ばして体を倒すシンプル運動
① 脚を広げて座り、片方の脚を曲げます。
② もう一方の脚を伸ばし、背筋を伸ばしたまま上体を倒します。
③ その姿勢で10秒間キープ。
④ 左右交互に5〜10回繰り返します。

👉 太ももの裏側を伸ばすことで、膝の動きを助ける筋肉が柔らかくなります。
歩きやすい環境では歩行が取り入れやすい
ゆっくり歩けるルームランナーの活用
私の両親も、梅雨の時期などで外を歩けない日が1週間ほど続くと、途端に躓いたりすることが多くなりました。そうなると、気分もとても落ち込んでいるようでした。
本当に、自分で動けるということが大事なんだと思いました。
でも無理はいけませんよね。何か異常がある場合は、必ず医師にご相談してください。
我が家ではゆっくりと歩くことができる、手すり付きルームランナーを利用しています。
0.2kmの超低速から設定できる超低速電動ウォーカーです。
大抵の高齢者にスピードは必要ないと思いますので、低速設定をできるものを選べばよいと思います。
ただルームランナーを使用して歩く時にも、クッション性のある靴を履いて歩いた方が膝への負担が少ないと思います。
また、ちょっとしたことですが、こちらの機種のようにペットボトルを置けたりするということも重要かもしれません。
歩行器具を含めた「安全な室内ウォーキングの選び方」については、こちらの記事で詳しくまとめています。
👉 高齢者向けルームランナー|健康を守る歩行習慣
運動不足を解消する日常の工夫
運動を習慣化するための環境を整える
膝の運動を続けるには、日常の中に「運動しやすい環境」をつくることが効果的です。
人は習慣化された行動を優先しやすく、準備や段取りが不要だと行動に移りやすいからです。
例えばリビングに小さなマットを敷いておけば、テレビの前で自然にストレッチを始められます。テレビ画面の下側に「足首を動かす」メモ用紙を貼っておくだけでも、ちょっとした合図になって習慣づけに役立ちます。朝の新聞やお茶の時間に合わせて「1回だけでも」と決めるのも良い工夫だと思います。
運動不足の解消は「意志の力」だけに頼らず、生活動線の中に自然と組み込むことで無理なく続けられるようになります。
家族と一緒に取り組む
もしご家族がいっしょに取り組むことができる環境があれば、見守りや声かけで安心感アップしますし、一緒に数を数えるとゲーム感覚で楽しめるて良いと思います。
📊 高齢者の膝トラブルはどれくらい多い?
厚生労働省の「令和4年 国民生活基礎調査」によると、65歳以上の女性が訴える自覚症状の上位に「腰痛・手足の関節の痛み」が並びます。日本整形外科学会の資料では、変形性膝関節症のX線所見をもつ方は55歳以上で約2,500万人と推定され、「立ち上がるとき膝が痛い」「正座ができなくなった」と感じる方は、決して少数ではありません。
一方で、「動かさないと、ますます動かなくなる」のが膝の特徴です。痛みを恐れて完全に動かさなくなると、関節の周りの筋肉が縮み、可動域がさらに狭くなる悪循環に陥ります。だからこそ「無理のない範囲で、毎日少しずつ動かす」ことが、膝の状態を保つカギになります。
✅ こんな方にストレッチが向いています
※本記事は健常な高齢者の方を対象とした一般的な情報です。下表の「事前に医師に相談を」に該当する方は、自己判断で始めず、必ず主治医にご相談ください。
| 向いている方 | 事前に医師に相談を |
|---|---|
| 朝起きたとき膝がこわばる | 膝が腫れている/熱感がある |
| 正座やしゃがむ姿勢が苦手になった | 膝に水が溜まっていると言われた |
| 段差・階段の下りが怖く感じる | 変形性膝関節症で痛みが強い |
| 長時間座ると立ち上がりにくい | 人工関節の手術後で許可がない |
| 運動不足を自覚している | 強い坐骨神経痛がある |
「事前に医師に相談を」に該当する方は、自己流のストレッチで症状が悪化するリスクがあります。整形外科や接骨院で「自宅でやってよい運動」を確認してから始めてください。
⏰ 朝・昼・入浴後、いつやるのが効果的?
同じストレッチでも、行うタイミングで効果も負担も変わります。我が家で試した「やりやすい時間帯」と「避けたい時間帯」をまとめました。
| 時間帯 | おすすめ度 | ポイント |
|---|---|---|
| 起床直後 | △ | こわばりが強い。布団の中で足首回しから |
| 朝食後・新聞タイム | ◎ | 体が温まっており可動域が広がる |
| テレビを見ながら(昼) | ○ | 「ながら」で続けやすい |
| 入浴後30分以内 | ◎◎ | 筋肉が温まり伸びやすい。最効果 |
| 就寝直前 | △ | 軽めに。激しく行うと睡眠を妨げる |
とくにおすすめは「入浴後30分以内」。お風呂で温まった筋肉は柔らかく、ストレッチの効果が最も出やすいタイミングです。母にもこの時間帯を勧めてから、「膝のスムーズさが違う」と話すようになりました。
⚠️ ストレッチで膝を悪化させてしまう3つのNG
NG①:反動をつけて「グイッ」と伸ばす
勢いをつけると、関節や腱を痛める原因になります。ストレッチは10秒かけてゆっくり伸ばすのが基本。「伸びている部分に意識を向けながら、深呼吸する」とイメージしてください。
NG②:痛みを我慢して伸ばす
「痛い=効いている」は誤解です。「少し気持ちいい」程度で止めるのが正解。痛みが出るまで伸ばすと、翌日に炎症や腫れが残り、結果として運動が続かなくなります。
NG③:寒い場所・冷えた体でいきなりやる
冷えた筋肉は伸びにくく、ケガのリスクが上がります。冬場は暖房をつけた部屋で、軽く足首を回してからストレッチを始めましょう。お湯で絞ったタオルを膝に当てて温めるのも効果的です。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. 膝のストレッチは毎日やるべき?
はい、できれば毎日が理想です。ストレッチは筋トレと違って毎日続けても疲労が残りにくいため、習慣化することで可動域の維持に役立ちます。ただし「痛みが強い日」「熱感がある日」は休むのが正解です。
Q2. 1回どれくらいの時間やればいい?
本記事で紹介した「足首を動かす運動」と「片脚を伸ばすストレッチ」を1セット行うと、5〜10分程度。長くやればよいわけではなく、「気持ちよく終われる」時間がベストです。
Q3. ストレッチ中に痛みが出たらどうする?
すぐに中止してください。「ピリッ」「ズキッ」とした痛みが出た場合は、その日は休み、翌日も痛みが残るなら整形外科を受診しましょう。「鈍い違和感」程度なら、強度を半分に落として様子を見ても構いません。
Q4. 変形性膝関節症と診断されてもできる?
主治医に確認のうえで、可能な範囲で行ってください。日本整形外科学会も、変形性膝関節症の治療として「関節の周りの筋肉を維持するための運動療法」を推奨しています。ただし、症状の段階によって適切な運動は異なるため、自己判断は禁物です。
Q5. 家族として、どんなサポートをすればいい?
「やったか確認する」より、「一緒にやる」が一番効きます。実家への帰省時に5分だけ並んでやる、ビデオ通話で一緒に数える、入浴後の時間に声をかける——こうした関わりが習慣化を支えます。あわせて寝たままできる太もも前トレーニングを組み合わせると、転倒予防の効果がさらに高まります。
まとめ
- 「膝の運動」は、高齢者にとって 運動不足を解消する生活習慣のひとつ
- 自宅でできる「足首を動かす運動」「片脚を伸ばすストレッチ」から始めやすい。できれば歩きたいが、けっして無理をしてはいけない
- 無理なく、家族と一緒に取り組むことが長続きのコツ
いずれも「無理のない運動習慣」をテーマにまとめています。関連ページはこちら👇
📚 参考文献・公式情報源
本記事で参照した一次情報は、下記の公式サイトでご確認いただけます。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」
- 厚生労働省「e-ヘルスネット」(一般向け健康情報)
- 厚生労働省「国民生活基礎調査」(要介護原因の統計)
- 日本整形外科学会「症状・病気をしらべる(一般向け情報)」
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