⚠️ ご利用前にお読みください
本記事は現在お元気な高齢者の方を対象とした、一般的な健康維持・運動習慣のヒントです。医療・リハビリの指示ではありません。
膝や腰に痛みがある方、変形性膝関節症の診断を受けている方、人工関節手術後の方、医師から運動制限を受けている方は、必ずかかりつけ医に相談のうえで実施してください。運動中に痛みや異変を感じたら、すぐに中止してください。


最近、母が少し歩くのが辛そう…

父が段差でつまづくことが増えてきた…
そんな変化を感じたら、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の筋力低下が原因かもしれません。

僕が高齢者を病院へ連れて行ったときに教えてもらった、これなら無理なくできるかなって感じた運動を書いていくね。
寝たままできる!太もも前トレーニングのねらい
太ももの前にある大腿四頭筋は、「歩く」「立ち上がる」「階段を上る」など日常動作を支える重要な筋肉です。やさしい運動を継続することで、歩行や立ち上がり動作の安定をサポートし、転倒リスクの低減に役立つ可能性があります(効果には個人差があります)。
参考:CDC STEADI(高齢者の転倒予防資源)https://www.cdc.gov/steadi/hcp/clinical-resources/index.html
準備するもの
固めの座布団やタオルを丸めたもの(ひざ下に入れる用)
手順

1. 床やベッドにあお向けに寝ます。
2. 両ひざの下に座布団やタオルを置きます。
3. ひざの裏で座布団を押すように力を入れます(10数える間)。
4. 力を抜き、元に戻します。
5. これを1回として10回で1セット、体調に合わせて2セット程度を目安に行いましょう。
・目安は一例です。体力・体調に応じて回数やキープ時間を調整してください。
出典(要約):厚生労働省『運動器の機能向上マニュアル(改訂版)』—「大腿四頭筋の筋力向上(低負荷)」。同資料では、膝の下のタオル等を10数える間押し付けて力を抜くのを1回とし、10回で1セットを2セット程度、という例が示されています。
PDF:https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1d.pdf
ポイントと注意
安全に行うために
✅ 膝や腰に痛みがある場合は中止し、医師や理学療法士に相談しましょう。
✅ 勢いをつけず、ゆっくり行いましょう。
✅ 呼吸は止めず、自然に息をしながら動作します。
✅ めまい・胸の痛み・息苦しさが出たら、すぐに中止してください。症状が続くときは医療機関へ。
この運動の効果
立ち上がりや歩行の安定に寄与
太ももの筋力維持・向上のサポート
膝関節の負担軽減に役立つ可能性
※あくまで一般的傾向であり、効果は個人差があります。継続や全身の活動量、体調によっても変わります。
参考:CDC “Growing Stronger – Strength Training for Older Adults”
PDF:https://www.cdc.gov/physicalactivity/downloads/growing_stronger.pdf
家族で取り組むコツ
続けやすくするために
✅ 毎日同じ時間に声をかけて一緒に行う
✅ 好きな音楽を流しながら運動する
✅「今日は何回できたね」と小さな達成を一緒に喜ぶ
✅ 途中で痛みや疲労が強い日はお休み、または回数を減らす
やっぱり継続して初めて効果があります。簡単な運動でも続けるのは意外と大変。忘れてしまったり、億劫になってしまったり。家族のサポートが継続のカギになります。
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📊 大腿四頭筋が衰えるとどうなる?
太ももの前にある大腿四頭筋は、人体で最大級の筋肉です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」によれば、太ももの前の筋肉は加齢とともに減りやすく、80歳代では30歳代の半分程度になるとされています。
大腿四頭筋が弱るとどうなるか。代表的なのは次の3つです。
- 立ち上がりに時間がかかる(椅子から「よっこいしょ」が増える)
- 段差でつまずきやすくなる(つま先が上がりにくくなる)
- 階段の下りが怖くなる(膝のブレーキ機能が落ちる)
厚生労働省「令和4年 国民生活基礎調査」では、要介護となった原因の上位に「骨折・転倒」が挙げられており、女性では認知症(18.1%)に次ぐ2位(17.8%)です。「歩けなくなる前に、太ももの前を守る」——家族でも意識しておきたいポイントです。
✅ この運動が向く方/医師相談が必要な方
※本記事は健常な高齢者の方を対象とした一般的な情報です。下表の「事前に医師に相談を」に該当する方は、自己判断で始めず、必ず主治医にご相談ください。
| 向いている方 | 事前に医師に相談を |
|---|---|
| 椅子からの立ち上がりが遅くなった | 膝に水が溜まっている |
| 歩幅が小さくなってきた | 変形性膝関節症で痛みが強い |
| 段差でつまずくことが増えた | 大腿骨・膝の手術後(人工関節を含む) |
| 外出が減って筋力が落ちた自覚がある | 強い腰痛・坐骨神経痛がある |
| 立位でのトレーニングが難しい | 心臓・血圧に不安がある |
「事前に医師に相談を」に当てはまる方は、自己判断で始めず、必ず主治医や理学療法士に相談しましょう。「向いている方」に該当する方は、少ない回数からでも無理のない範囲で始めてみてください。
💪 慣れてきたらステップアップ!2つのバリエーション
続けてみて「物足りなくなってきた」と感じたら、少しずつ負荷を増やしてみましょう。すべて寝たままできる範囲です。
バリエーション①:片脚ずつ集中して行う
両脚同時ではなく、片脚ずつ行います。1本の脚に意識を向けやすくなり、利き脚ではない方を先に行うと左右差にも気づけます。
バリエーション②:脚をまっすぐ伸ばして少し持ち上げる
あお向けのまま片膝を立て、もう片方の脚をまっすぐ伸ばしたまま、ゆっくり少しだけ持ち上げて、ゆっくり下ろします。基本の運動より負荷が大きいので、膝や腰に痛みが出る場合は行わず、不安があれば医師や理学療法士に確認してから取り入れてください。
⚠️ やってはいけない3つのNG動作
NG①:勢いをつけて反動で動かす
「早く効かせたい」気持ちで反動を使うと、関節を痛める原因になります。動作は必ずゆっくり、呼吸とともに。ゆっくり力を入れて、ゆっくり緩めるのが基本です。
NG②:呼吸を止めて力む
力を入れる瞬間に息を止めると、血圧が急上昇します。高齢者では特に危険です。「力を入れるときに息を吐く」を意識してください。歌のように「ふー」と声を出してもOKです。
NG③:痛みを我慢して続ける
「少し痛いけど続ければ慣れるかも」は危険信号。痛みが出たらその日は中止。痛みが続く・膝が腫れる・熱を持つときは医療機関へ。我慢の継続は、症状を悪化させるリスクがあります。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. 毎日やった方がいい?
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、筋力トレーニングは週2〜3日が勧められています。まずはそのくらいを目安に、「疲労が抜けない日」「関節に違和感がある日」は休んでOK。無理なく続けることのほうが大切です。
Q2. どのくらい続けると変化を感じられる?
どのくらいで変化を感じるかは個人差が大きく、一概には言えません。短期決戦ではなく「半年後の自分のため」と考えて続けましょう。
Q3. 膝に水が溜まっている人もできる?
必ず医師の判断を仰いでください。膝関節に炎症がある場合は、この運動でも症状を悪化させる可能性があります。整形外科で「自宅でやってよい運動」を確認してから始めてください。
Q4. テレビを見ながらでもできる?
はい、できます。床やベッドにあお向けで寝た状態でテレビが見えるなら、CMの間や好きな番組のオープニング曲の間に10回、という習慣にすると続けやすくなります。「ながら運動」の習慣化のコツも参考になります。
Q5. 親が「面倒くさい」と言う時、家族としてどう声をかける?
「10回だけ一緒にやろう」と横に寝そべって一緒に始めるのが効きます。「やれ」ではなく「一緒に」。習慣になれば「今日はやった?」の声かけだけでも続けやすくなります。実家への帰省時に始めて、ビデオ通話のついでに数を数える、という方法もあります。
📚 公式情報源リンク
本記事で参照した一次情報は、下記の公式サイトでご確認いただけます。
- 厚生労働省「e-ヘルスネット」(サルコペニア・フレイル等の一般向け解説)
- 厚生労働省「国民生活基礎調査」(要介護原因の統計)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」
- 日本整形外科学会「症状・病気をしらべる(一般向け情報)」
出典・参考
・厚生労働省『運動器の機能向上マニュアル(改訂版)』:大腿四頭筋の低負荷トレーニング(タオル押し)に関する説明を参考に要約
https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1d.pdf
・厚生労働省(介護予防の運動プログラム例・エビデンス編 抜粋資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001239059.pdf
・WHO『WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour』:高齢者の筋力・バランス活動推奨
https://www.who.int/europe/publications/i/item/9789240014886
・CDC STEADI(高齢者転倒予防:臨床向けリソース)
https://www.cdc.gov/steadi/hcp/clinical-resources/index.html
・CDC “Growing Stronger – Strength Training for Older Adults”
https://www.cdc.gov/physicalactivity/downloads/growing_stronger.pdf
この記事について
【免責】
本記事は一般的な健康情報であり、医療アドバイスではありません。痛みや持病がある方は、必ず専門家へご相談ください。効果には個人差があります。安全に配慮して実施してください。


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